【青緑ジャイアント】
DM23-RP3から登場が盛んになった青単色のジャイアント(種族カテゴリ)を多く採用したデッキ。
全く同じ要素を持つ【ドルゲーザ】のことではない。
ジャイアントのカードプールの広さ故様々な構築論が存在するが、基本的には優秀な小型メタジャイアントとマッハファイターによる盤面処理を活かした地上戦デッキである。
超重竜 ゴルファンタジスタ SR 水/自然文明 (7) |
クリーチャー:ジャイアント・ドラゴン 12000 |
革命チェンジ:コスト5以上のジャイアント |
T・ブレイカー |
自分のジャイアントはブロックされない。 |
このクリーチャーが出た時、コスト6以下のジャイアント・クリーチャーを1体、自分のマナゾーンから出してもよい。 |
終極宣言:自分のターンのはじめに、自分の手札と同じ枚数のカードを引いてもよい。その後、自分のマナゾーンにあるカードと同じ枚数のカードを、自分の山札の上からマナゾーンに置いてもよい。(「終極宣言」は、ゲーム中に一度だけ使える) |
チアスカーレット アカネ SR 自然文明 (5) |
クリーチャー:ジャイアント・スノーフェアリー 7000 |
W・ブレイカー |
マッハファイター |
自分のターン中、ジャイアントを1体、自分のマナゾーンから召喚してもよい。そうしたら、自分の山札の上から1枚をマナゾーンに置く。 |
このクリーチャーが攻撃する時、自分の他のジャイアントを1つ、マナゾーンに置いてもよい。そうしたら、ジャイアント・メクレイド8する。(ジャイアント・メクレイド8:自分の山札の上から3枚を見る。その中から、コスト8以下のジャイアントを1枚、コストを支払わずに使ってもよい。残りを好きな順序で山札の下に置く) |
主要カード(ジャイアント)
候補カード(ジャイアント)
候補カード(非ジャイアント)
このデッキの回し方
基本的にはメタカードやマッハファイター、革命チェンジで相手盤面を制圧し、頃合いを見て《とこしえの超人》や《同期の妖精》、《一音の妖精》などでカウンターをケアして雑殴りする。
また、外部フィニッシャーとして《水上第九院 シャコガイル》を採用することもできる。
長所
《とこしえの超人》や《キャディ・ビートル》等の優秀なメタ、そしてそれらを守れる《同期の妖精》や《アシステスト・シネラリア》等により相手に地上戦を強要しながらこちら側は革命チェンジやメクレイドによる高出力を押し付けることが可能。
また、3ターン目の《爆翠月 アカネ》から《超重竜 ゴルファンタジスタ》に革命チェンジし、そちらで2体目のコスト5以上の革命チェンジ元を呼び出せれば、そのまま4ターンキルを狙える。しかも豊富なリソースとメタカードのオマケ付きである。そのため、場合によってはメタビート、中速ビートダウンと言って良い動きを取れる。
【白黒赤ファイアー・バード】のようにマナが伸びた状況での手札からのコスト踏み倒しにノータッチな上ファッティを除去する手段がロクにないデッキであれば、手頃なコストのマッハファイターが充実でウィニーを狩り続ける、《銀河竜 ゴルファンタジスタ》での足止めを絡めることで多くのクリーチャーを生存させる事が出来る。
相手の手札次第では《飛翔龍 5000VT》を連打して完封することも。
《水上第九院 シャコガイル》採用型でも、堅実なリソース基盤と《超重竜 ゴルファンタジスタ》によるマナのジャンプアップなどのおかげで、5ターン目の《シャコガイル》着地が非常に安定する。
《シャコガイル》によるエクストラウィンは【シールドプリズン】のような受けしか能の無いデッキに対して劇的に刺さる。
短所
コスト2以下のコスト踏み倒しメタと速攻を両立するデッキには分が悪い。例えば《異端流し オニカマス》型の【青赤マジック】対面では革命チェンジが阻害される上に、3ターン目以内に出せるマッハファイターの素殴りでは、《異端流し オニカマス》を処理した返しのターンには手遅れということもざら。
そもそもどんなにパーツが都合良く揃ってもフィニッシュには最短でも4ターンかかるため、3ターンキルを狙うデッキ全般が苦手。
メタが刺さりづらい相手との対面で特に顕著だが、フィニッシャー格の着地にこだわると速度的に手遅れになる場合もあり、時にはごり押しすることで勝ち筋を作る勇気も必要。
特にコントロール系に対しては無理にでも5ターン目以内に勝利を目指さないと相手のデッキパワーに押されてしまう。
《水上第九院 シャコガイル》型でも、《シャコガイル》を出せばフィニッシュできる山札ギリギリの状況まで出し惜しみしている余裕はなく、《水上第九院 シャコガイル》の手札交換能力を複数回発動しないとメインフィニッシュルートは厳しい。
環境において
DM23-RP3頃から成立し、以降一定期間は一定数環境に見られた。
『超CSⅦ in横浜』(オリジナルでの3人1チーム戦)では予選突破のベスト128の384人中6人が使用。
『超CSⅦ in広島』(オリジナル個人戦)ではベスト8の実績を残した。《キャディ・ビートル》や《とこしえの超人》、《同期の妖精/ド浮きの動悸》などのメタカード系で相手を牽制しつつリソースを稼ぎ、《水上第九院 シャコガイル》でフィニッシュする型であった。
2ブロック構築環境ではデザイナーズコンボのデッキとしてカードプールにパーツが充実しているため、主流の1つとなっている。
通常環境より低速なため、地道な山札掘削から《♪必殺で つわものどもが 夢の跡》で追加ターンを狙いやすい。自然のメクレイド持ちのジャイアントはメクレイドにマナ送りコストを要求するため、それらを駆使すれば《♪必殺で つわものどもが 夢の跡》を唱えられる8マナ域まではすぐである。
『DMGP2024-2nd』Day1のアドバンス部門では予選突破のベスト128進出者が2人。
『全国大会2024』においては北海道エリアのエリア予選および本選にて優勝を果たしており、遂に大型大会での優勝を成し遂げた。本戦では他にも準優勝とベスト8に1人ずつ残っており、その実力を知らしめた。本戦使用率は参加者57人中10人使用と2位。《とこしえの超人》が【白黒赤ファイアー・バード】と【青黒緑インターステラ】の双方に刺さる点、マナブーストが豊富で《ハッター・ルピア》のメタ能力を避けやすい点が功を奏したと見られる。また、地上戦デッキが多い事を見越してか、とにかくマッハファイター満載で盤面の取り合いに強い構築が目立った。
優勝レシピにはDM24-EX4の新戦力である《学識妖精サイクリル》が2枚投入された他、カウンター封じ用の《完璧妖精マリニャンX》と《奇天烈 シャッフ》が1枚採用された代わりに、【シールドプリズン】や【白青天門】などの極度の受けデッキが少ないとメタゲームを読んでか、《水上第九院 シャコガイル》は不採用であった。2位のレシピに至っては《完璧妖精マリニャンX》単採用で呪文ロック不採用の上にマッハファイター避けを見越してか《学識妖精サイクリル》の採用も見送られた。
因みに優勝者が予選のアドバンスで使った【青緑ジャイアント】は、《13番目の計画》と《雲の超人》各4枚積みの完全なビッグマナ構築であった。
《真気楼と誠偽感の決断》が登場すると、不用意にリソースクリーチャーを出さないでフィニッシュを目指せるデッキが環境の立ち位置を良くしているため、明らかに使用率は低下した。「マッハファイターの殴り先を作らずにゲームメイクできる」各種デッキは【青緑ジャイアント】にとって不利マッチである。
しかし、クリーチャー出さないプレイングが原則不可能な【白黒赤ファイアー・バード】と【ドリームメイト】を仮想敵にすることや、豊富なメタクリーチャーと《同期の妖精》によるそれらの残機確保のおかげか、ある程度の立ち位置で踏みとどまっている。
実際のところDay2(オリジナル)でも【ジャイアント】括りで2人、ベスト128進出を果たしている。
DM25-RP2発売を機に派生型の【白青緑ジャイアント】一定の確立を見た。
次第に《百景妖精アセビ=アンドロメダ=クシナダ》と《竜社長 ゴルファウンデーション》を共に中軸とした【白青緑アセビゴルファウンデーション】が1つの派閥として成立し、そちらの入賞が見られるようになった。
DM25-EX1期にはロックを《一音の妖精》に一任した型が主流化。
サンプルレシピ
全国大会2024(オリジナル)優勝
DM23-RP3ごろから成立した敵対色2色の文明シャッフル種族デッキ
参考