コスト

何かをするにあたって要求される(支払う必要がある)対価のこと。
細かく分けた場合、以下のものに分かれる。

  1. 特性の1つ。通常カードの左上隅に記されている数字。マナコストとも。
  2. 「Aしてもよい/する。そうしたら〜」という書式の能力において、Aを指して言う言葉。そうしたらのページを参照。
  3. 起動型能力起動に必要な対価。起動コストという名前がある。
  4. 1.から派生した、マナそのものを表すときの数詞。「3コスト支払う」「3コスト以下のカード」などの使われ方をする。

テキスト上で「コスト」と書かれていた場合は1.を指す。

4.について

カードのマナコストの値(nとする)をとって、俗に「(重さが)nコスト」「nコスト支払う」と言い回されることがある。

口語で「nコス」という省略形が用いられるくらいには浸透しているが、恐らくこれは「コストnのカードを使うためにnマナ支払う」が略されたものだと思われる。
本来その中身を数えるはずのものが、それ自体を数える形式で代用されるのは他にも例がある(「動画の再生数が1万回」→「動画が1万再生」など)。

しかしながら、この表現そのものは「コストの個数」を数えているような文面にもとれ、上記のように本来の「コスト」にはこの使い方も存在しないので、違和感を覚えるプレイヤーも多い。より正確な表現としては「コスト(が)n」または「nマナ」が存在するため、なるべくそちらを使ったほうが良い。
《天命龍装 ホーリーエンド/ナウ・オア・ネバー》《ナゾの光・リリアング》テキストフレーバーテキストを合わせて「コストn」「nマナ」両方の表現が出てくるので、どちらの用法で使われているか見比べてみるのも良いだろう。

  • 実際にコスト自体の個数を数えるシュチュエーションはないため、その意味だと誤解されようがない。
    これが広く使われるようになった原因でもあり、同時に他のプレイヤーから違和感を持たれる理由でもあると考えられる。
  • コストは「金額」、マナは「円」と考えるとわかりやすい。「コストを支払う=金額を支払う」「5マナ支払う=5円支払う」なら意味が通るが、「5コスト支払う=5金額を支払う」なら途端に不自然な文章となってしまう。

その他

そうしたらの裁定を明確に説明できる総合ルールは存在しないが、MTGの総合ルールの「118. コスト」のルールが適用されている可能性が極めて高い。
参考のため、デュエマでも適用可能なルールについて注釈を付して引用する。

118. コスト
118.1. コストとは、他の処理をするため、あるいは他の処理を妨げるために必要な処理や支払いのことである。コストを支払うとは、プレイヤーがそのコストを含む呪文[1]、能力、効果で特定されている指示を実行することである。
118.2. (デュエマでは適用不能なルールにつき省略)
118.3. プレイヤーは、コストを完全に支払うために必要なリソースを持たずにそのコストを支払うことはできない。例えば、ライフが1点しかないプレイヤーは、2点のライフをコストとして支払うことはできないし、タップ状態のパーマネント[2]をタップすることでコストを支払うことはできない。rule 202〔マナ・コストと色〕、rule 602〔起動型能力の起動〕参照。

  • デュエマの総合ルールにも「112. コスト」という節があるが、そこで説明されているのはほとんどマナコストについてのみであり、そもそも総合ルール上、マナコスト以外の意味で用いられている「コスト」という語の数自体極めて少ない。
    • 114.6aで「山札にカードが無い時に(中略)、コストの支払いのためにカードを引こうとすることもできません」という記載があり、これはマナコスト以外のコストについて言及しているだろう。

参考


[1] MTGではすべてのカードが実行したら「呪文」になる。デュエマでいうところの「カード」に相当する。
[2] 概ねエレメントに相当する。