白単速攻(しろたんそっこう)

文明カードのみで構成された速攻デッキ

時代によって最適解は異なるが、コスト1で相手プレイヤーに攻撃可能な《予言者クルト》互換のクリーチャーが大量に存在するという部分が強みとなる。

主要カード

以下は《共鳴の精霊龍 サザン・ルネッサンス》採用型の構築論。

コスト3以下の光クリーチャーを主に組まれ、《共鳴の精霊龍 サザン・ルネッサンス》で手札補充しつつ戦う。
《瞬封の使徒サグラダ・ファミリア》などのイニシエートで相手の呪文を封じられ、《純潔の翼 メダロス》といったジャスティス・ウイングのおかげでアタッカーの場持ちが良いのが強み。
主要のデッキパーツは収録弾こそバラバラなものの、大半はレアリティが低く再録されたカードも多いため安価で組めるのも特徴。

共鳴の精霊龍 サザン・ルネッサンス VR 光文明 (7)
クリーチャー:エンジェル・コマンド・ドラゴン 7000
ブロッカー
シンパシー:光のコスト3以下のクリーチャー(このクリーチャーの召喚する時支払うコストは、バトルゾーンにある自分の光のコスト3以下のクリーチャー1体につき1少なくなる。ただし、コストは1より少なくならない)
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、バトルゾーンにある自分の光のコスト3以下のクリーチャー1体につき、カードを1枚引いてもよい。
W・ブレイカー
瞬封の使徒サグラダ・ファミリア UC 光文明 (2)
クリーチャー:イニシエート/ハンター 1500
このクリーチャーがタップされている時、相手は呪文の「S・トリガー」能力を使えない。
※殿堂入り
純潔の翼 メダロス R 光文明 (2)
クリーチャー:ジャスティス・ウイング 2000
マナ武装 3:このクリーチャーが攻撃する時、自分のマナゾーンに光のカードが3枚以上あれば、バトルゾーンにある相手のクリーチャーを1体選び、タップしてもよい。
マナ武装 5:このクリーチャーがバトルゾーンを離れる時、そのパワーが0より大きく、自分のマナゾーンに光のカードが5枚以上あれば、このクリーチャーはバトルゾーンを離れるかわりにとどまる。

《希望の親衛隊ラプソディ》《瞬封の使徒サグラダ・ファミリア》《剛厳の使徒シュライバー》《共鳴の精霊龍 サザン・ルネッサンス》とできれば理想的。呪文を用いる相手ならば《サイレンス トパーズ》を採用して、《希望の親衛隊ラプソディ》《一撃奪取 アクロアイト》《サイレンス トパーズ》を狙ってもよい。

候補カード

1コスト

《予言者クルト GS》G・ストライクが付いているので基本的に最優先で採用するアタッカー
《忍式の聖沌 y4kk0》バニラだがメカ革命チェンジを使える・匂わせることが可能なのが利点
《「超愛の衛生姫」》このデッキでは意味のない可能性が高いが、それでもメリット能力持ち
《希望の親衛隊ラプソディ》《y4kk0》に次ぐ種族的恩恵がありそうなバニラ 《サイレンス トパーズ》の進化元として、もしくは《魅惑のロイヤル・エイリアン》デッキと誤認してもらえればラッキー
《予言者クルト》最古参
《転々のサトリ ラシャ》このオールタップ効果は利敵行為になりかねないが、1ターン目に召喚した場合は実質ノーデメリット 《ウィリデ・ゴル・ゲルス》で相手ターンに射出などコンボ運用も視野に

2コスト

3コスト

《剛厳の使徒シュライバー》以外の呪文のコスト増加するイニシエート
《剛力の使徒イグナッチオ》イニシエートの数だけパワーアップ
《雷光の使徒ミール》相手をタップするイニシエート
《緑知銀 フェイウォン》《トパーズ》への進化はできないが軽めの1ドロー攻撃曲げを持つ
《束縛の守護者ユッパール》相手をフリーズする
《巡霊者ミ・アモーレ》ビートダウン対策
《堅牢の翼 アリシオン》軽量エスケープブロッカー
《光牙忍ライデン》ニンジャ・ストライクcipでタップ
《増殖防御オンバル・チョコザイカー》連鎖で2マナ以下のクリーチャーを展開
《奇石 イカガ》cip手札から2マナ以下のクリーチャーを展開
《燦燦-ザサン》マジボンバー3を持つイニシエート
《飛飛-ドロン》マジボンバー3。自軍が出た時山札の上を操作
《巡霊者メスタポ》サーチ及びコスト踏み倒し対策。モヤシ
《絶対の畏れ 防鎧》踏み倒しメタハンデスメタ
《封鎖の誓い 玄渦》墓地利用メタ
《緑知銀 グィムショウ》墓地利用メタライブラリアウト対策
《「正義星帝」》進化クリーチャーのコスト軽減シンカパワーコスト4以下の呪文を封殺
《煌星龍 サッヴァーク》G・ストライクで見せた時とシンカパワーで相手をタップする
《魔軸の鎖 カメカメン》アバレチェーン呪文踏み倒す
《クイック・スパーク》軽量獣をまとめてタップするS・トリガー
《超次元サプライズ・ホール》S・トリガー超次元呪文
《ダイヤモンド・ソード》自軍をダイヤモンド状態にするエンドカード

その他

回し方

基本的には速攻らしく序盤から攻め込んでいけばよい。
白単の強みは相手の呪文を封じながらビートダウンが行えることで、超次元呪文などによる反撃はほとんど恐れずに攻めていける。【ヘブンズ・ゲート】等強力な呪文S・トリガーが多い相手ならば、基本的に《瞬封の使徒サグラダ・ファミリア》から攻撃することになる。そうでなければ、S・トリガー獣はどの道防げないので積極的に攻撃しよう。
ブロッカー《束縛の守護者ユッパール》《光牙忍ライデン》《クイック・スパーク》など様々な手段で封じることができる。また文明なので当然優秀なブロッカーを扱うこともでき、他の速攻に対して有利なのも特徴。

弱点は、強みが呪文メタであるがゆえに、クリーチャー中心のデッキに対しては主要カードがあまり効力を発揮しないこと。【マーシャルビートダウン】【トリガービート】等、S・トリガー獣が豊富なデッキが相手だとどうしようもない。その場合は何とか速さで押し切るしかない。
また、《サイレンス トパーズ》の効果は本人のターンにしか及ばないため、自分が攻撃する際のS・トリガー呪文はトパーズだけでは防げない。システムクリーチャーが多い都合上、万が一《めった切り・スクラッパー》など踏んでしまうと、他の速攻以上に立て直しがつらい。パワーラインが低いため、《火焔タイガーグレンオー》を踏むとかなり致命的。
また、基本的にタップフリーズでしか相手クリーチャーに関与できないのも厳しい。上述のパワーラインの低さもタップ&デストロイを難しくしている。相手の数が少なければそのまま押しきれることも少なくないが、《剛厳の使徒シュライバー》《サイレンス トパーズ》が間に合わず、そのまま超次元呪文除去られながらサイキック・クリーチャーを展開され続けると辛い展開となる。

総じて、環境に左右されやすいデッキタイプである。呪文中心の環境であれば猛威を振るうだろう。

環境において

それまで文明には軽量クリーチャーこそ多かったものの、速攻を組むなら他の色を加えた方がよく、白単色で速攻を組む意義はほとんどなかった。
しかし《サイレンス トパーズ》を筆頭に、同じくDMR-09で登場した《剛厳の使徒シュライバー》や、DMR-07《瞬封の使徒サグラダ・ファミリア》を使うことで、相手の呪文をほとんど封殺しながら殴れるようになり、白単も一つの強力なデッキタイプとなった。

王来MAX環境ではデッキパワー的に流石に厳しいと思われたが、コスト1ウィニーやシステムクリーチャーの充実により、久々の入賞がオリジナルで報告された。

以降も散発的に入賞しており、ゴッド・オブ・アビス環境ではアドバンス限定だが《三界 リンネル》を使って《轟く覚醒 レッドゾーン・バスター》に侵略する型や、《タイム3 シド》殴り返し耐性を持たせる型が開拓された。

2022年8月15日殿堂レギュレーション改訂後にはコスト1ウィニー14枚体制の型がオリジナルCSで優勝(通称【クルトマン】)。《龍装者 バルチュリス》4枚と《“轟轟轟”ブランド》1枚をコスト踏み倒し前提でタッチしていた。また、4枚積み《英知ザクス・コット》《「超愛の衛生姫」》で守るギミックも特徴的だった。
デッキ製作者によると目の上の瘤だった【青黒退化】が消えたことで不正メタの通りが良くなったため、《天翼 クリティブ-1》《奇石 ミクセル/ジャミング・チャフ》《絶対の畏れ 防鎧》4枚積みを選択したとのこと。また、《ヘブンズ・ゲート》《ドラゴンズ・サイン》ディスペクターを踏み倒すデッキには不正メタを2体出したいが、《“逆悪襲”ブランド》《我我我ガイアール・ブランド》を入れるとマナチャージの制限が厳しかったとも語った。

DMGP2024-1st』Day2の3人1チーム戦(オリジナル)では、本戦進出の64チーム192人中2人が使用し、古豪デッキの意地を見せたと言える。

グランプリ後のオリジナルでは、上質なコスト1ウィニーと2コストを中心としたメタカード、《翼速 ザ・ウイング》のようなリソース系や《ウィリデ・ゴル・ゲルス》のような展開系を軸とした【白単ウイング】が流行。

その他

参考