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“罰怒”ブランド MAS 火文明 (7) |
クリーチャー:ビートジョッキー 9000 |
マスターB・A・D(このクリーチャーを、コストを2少なくし、さらに、このターンに召喚した自分の他の火のクリーチャー1体につき追加で2少なくして召喚してもよい。そうしたら、このターンの終わりに自分のクリーチャーを1体破壊する。ただし、このクリーチャーのコストは0以下にならない) |
W・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを2つブレイクする) |
自分の火のクリーチャーすべてに「スピードアタッカー」を与える。(「スピードアタッカー」を持つクリーチャーは召喚酔いしない) |
マスター契約によって真の姿を現した《“罰怒”ブランド Ltd.》。
B・A・Dの上位能力であるマスターB・A・Dを持っており、通常のB・A・Dと同じ自身の召喚コスト軽減に加え、同じターン中に他の火のクリーチャーを召喚することでさらに召喚コストを2ずつ下げることができる。
これにより最低でも5マナ、軽量クリーチャーの事前の展開次第でさらに3マナ、1マナと軽いコストで召喚することができる。
この能力は自分の火のクリーチャーすべてにスピードアタッカーを与える、2つ目の常在型能力と大変噛み合っており、奇襲性能は抜群。
コストを軽減する《一番隊 チュチュリス》や、後述する《ダチッコ・チュリス》などと組み合わせることで、序盤から小型獣と共に猛攻を仕掛けることが可能。
また、マスターB・A・Dは通常のB・A・Dと異なり、他のクリーチャーを破壊することでバトルゾーンに留まることができる。B・A・Dで出した自壊が確定している味方を破壊すると効率的だろう。
ただし、これは自壊がどれか1体の破壊に成り代わることになるので、《“罰怒”ブランド》自体が除去された場合は、ターンエンドを迎えると着実にフィールドアドバンテージを1つ損することになる。わざわざ破壊が確定しているB・A・DをS・トリガーなどで狙う相手は少ないだろうが、《オリオティス・ジャッジ》などに対する耐性は他のB・A・Dより脆弱である。
このカードが登場して成立した【赤単ブランド】は当初から十分な3ターンキルのルートを持っていた。また、【赤青ブランド】での活躍も顕著で、2018年3月1日の殿堂レギュレーション改訂までトップメタの一角に鎮座した。
新章デュエル・マスターズ期のトップメタである【緑単ループ】は典型的なチェイン・コンボであり、せいぜい防御札がピン挿しの《光牙忍ハヤブサマル》と1〜2枚の《光牙忍ライデン》、多くて2枚積みの《革命の巨石》程度しかなかったため、ループが始まる前に殴りさえすればそのまま勝てた。
その後、【“轟轟轟”ブランド】のサブフィニッシャーとして利用されたが、【赤白“轟轟轟”ブランド】への発展によって一旦環境から姿を消した。
DMBD-09・DMBD-10期に確立された《GIRIGIRI・チクタック》軸の【赤単ブランド】が環境に進出し、再び真剣勝負でよく見かけるカードとなった。この頃になると《BAKUOOON・ミッツァイル》と同時に1体ずつ並べることで《テック団の波壊Go!》をケアできるカードとしての個性が際立った。
2020年1月1日の殿堂レギュレーション改訂で【“B-我”ライザ】が環境上位に躍り出るとそちらのサブフィニッシャーとして活躍するようにもなった。時にはこれを出しても攻撃せずに一旦ターンを渡し、スピードアタッカー化手段が複数並んでから1ショットキルを始めるいうプレイングも取られる。
【赤単ブランド】を発展的解消させた【我我我ブランド】でも永らく5枚目以降のフィニッシャーとして使われたが、《“逆悪襲”ブランド》が登場した辺りから立場が揺らぎ、遅くともDMRP-20期になるとこのクリーチャーの代わりにサブフィニッシャーとして《“逆悪襲”ブランド》を使い、このクリーチャーを不採用とする構築がざらになった。
しばらくすると4枚積みする構築がまた主流化したが、DMBD-18終期頃になると、《希望のジョー星》でほぼ腐り、単体では役に立ちにくい上に《我我我ガイアール・ブランド》より打点を用意しづらくG・ストライクに脆弱なこちらを2枚に抑えた構築が目立つようになった。
アドバンスではGR召喚で打点形成には困らないため、圧倒的に《“逆悪襲”ブランド》よりも採用率が高かった。その後、2022年1月1日に《ジョー星》が殿堂入りすると、オリジナルでもこちらの採用率が回復した。
“罰怒”ブランド MAS 火文明 (7) |
クリーチャー:ビートジョッキー 9000 |
マスターB・A・D |
W・ブレイカー |
自分の火のクリーチャーすべてに「スピードアタッカー」を与える。 |
DMPP-31で実装。
注釈文が省略されたのみで、能力などはTCG版から変わらない。
マスターB・A・Dのスーサイドは実際に出した順番にかかわらず他のB・A・Dより先に解決される。そのため自壊が確定しているクリーチャーを破壊してデメリットを抑える運用はTCGから引き続き可能。
文明の解放システムによる恩恵が凄まじい。コスト1→コスト1→《“罰怒”ブランド》や《一番隊 チュチュリス》→コスト2→《“罰怒”ブランド》など、ウィニーでコスト軽減を稼ぐあらゆる動きに火マナチャージが1回しか必要なくなった。他文明のS・トリガーである《終末の時計 ザ・クロック》や《閃光の守護者ホーリー》を採用した構築が早速結果を残している。
デッキの4割以上が防御札という事例がザラで、防御札が4枚から8枚程度がデフォルトの構築であったTCG版当時を遥かに凌ぐ受け水準という自身に立ちはだかる壁を、自身も受けを固くするというTCG版ではほぼ考えられない逆転の発想で越えたのである。
同弾では《爆殺!! 覇悪怒楽苦》《ドドンガ轟キャノン》も登場したが、それらは《ホーリー》などと比べた場合の強みが1ターン目のマナ基盤になる点くらいとなり、思わぬライバルが出現する形となった。
一方で、低ランク帯では色事故が起こりようがなく安定して早期キルを狙える純正の赤単構築の需要も根強い。その辺のランク帯にはTCG版でフルパワー構築が流行していた時期を参考にした防御札0枚の3ターンキル特化型も存在する。フィニッシャー格の最速着地が【無色ジョーカーズ】よりも早期であり、除去を受け付ける前にある程度ビートダウンできるため、【赤単ブランド】自体が【無色ジョーカーズ】と比べて環境で分がある。
防御札の枚数・質の水準がより高いAll DivisionではNew Divisionより立場が悪い。特に5色系統対面では多くの場合で《界王類邪龍目 ザ=デッドブラッキオ》でのカウンター、あるいは《超次元リュウセイ・ホール》からの始動による《百族の長 プチョヘンザ》への革命チェンジで総崩れになる。
机上論では、【赤青ブランド】で《飢えと乾き ケローラ》→《無重力 ナイン》と動くことで最速2ターン目に《“罰怒”ブランド》を出せた。しかし、《ケローラ》はDMPP-31時点で未実装であり、コスト1アウトレイジを入れる場合《ケローラ》に比べると使い勝手に難のある《勇気の爪 コルナゴ》を採用せざるを得ない。
2025年6月中旬頃になると、《ラウド “NYZ” ノイジー》に加えて《ボワー汽艦 ゴリンゴリ》を採用したリソース重視型の【赤単ブランド】が開発され、ND環境の前線に浮上。