シャッフル

カードの束を切り直すこと。ゲームを始める前には必ずデッキを切り直す。
また、ゲーム中に特定のゾーンのカードを切り混ぜることがある。

シャッフルは不正がないようにしっかりとカードが混ざるようにしなければならない。
対戦を始める前は必ず対戦相手の前で一度デッキのシャッフルを行い、その後相手にも軽くシャッフルしてもらうのがよい。そこまですれば、たとえ鬼回り的なトップデックであったり、大量のS・トリガーが埋まっていたとしても、不正を疑われる心配はない。
逆に言えば、それを拒むと積み込みによるイカサマ行為を疑われてもしょうがないので注意。

シャッフルの目的は順番を無作為にすることなので、無作為になっていれば誰がやってもよいし、どのような方法でもよい。持ち主以外がシャッフルするのは、「ケーキを切る人と選ぶ人」の原理と同じで、文句を言わせないようにするためである。
引きがもの凄くいいことも、悪いことも、きちんとシャッフルすれば確率上同等に起こりえる。

お互いのプレイヤーが気持ちよくゲームを行うためにも、適正なシャッフルが行われるべきである。

  • 一般的なシャッフルの手法には以下のようなものがある。1種類のシャッフルだけでは容易に不正を行えてしまうため、少なくともゲーム開始時は複数種類のシャッフルを併用するのが望ましい。
    一例としてはファローシャッフルを中心にヒンズーシャッフルも数回、ディールシャッフル1回も織り交ぜるなど。
    • ヒンズーシャッフル
      日本で最も一般的な、カードを上下の束に分けて入れ替えるシャッフル。
      カードの位置は大きく動くのでデッキトップに特定カードを固めるといった不正は防ぎやすい反面、カードが塊で移動するので「混ぜる」という観点から見ると根本的に不十分であり、例えば「進化元進化クリーチャー」等続けて使用したい2枚を並べるという不正を防ぎにくい。
    • ディールシャッフル
      カードを複数の束に一枚ずつ配り、その束を1つにまとめるシャッフル。副次的にカード枚数やマークドの不正の確認にもなる。
      連続で並べたカードを引き剥がすことが出来るが、逆に連続だったカードが均等にバラけすぎてしまう(腐ることのないようカードを均等に配分することも不正である)。
      規則性があるため(特に自分でやる場合は)不正が最も行いやすく、また複数回行った時に山の数次第では完全に元の配置に戻る場合もある。よってディールシャッフルのみのシャッフルは禁止されていることもある。
      時間もかかるため他のシャッフルと組み合わせて一度だけ行うのが望ましい。
    • ファローシャッフル(リフルシャッフル)
      デッキを二つの束に分け、横から噛み合うように押し込む(ファローシャッフル)、または反らした状態からパラパラと端が重なるように落として(リフルシャッフル)いって一つの束に戻すシャッフル。
      完璧に交互に入れる事は難しいので結果的に規則性が薄れ他のシャッフルと組み合わせた時に最も無作為になりやすく、競技シーンでは推奨されやすい。
      ただし単体だと上の方にあったカードが上の方に、下の方にあったカードが下の方に残ったままになるので特定のカードをデッキトップに固めてしまいやすい。
      また、カードを傷めやすいとして敬遠される場合がある。ファローはスリーブを傷付けやすく、リフルシャッフルはカードを反らしてしまうが、スリーブは換えが効くのでファローの方がマシか。
      漫画『遊☆戯☆王』で主人公遊戯がリフルシャッフルを「ショット・ガン・シャッフルはカードを痛めるぜ!」と批判したことからショットガンシャッフル呼びが定着しているが、本来のショットガンシャッフルはディールシャッフルの別名である。
  • 基本的なマナーとして、相手のカードをシャッフルする時は、痛めないように丁寧にシャッフルするべきだろう。しかし、それでシャッフルが不十分になってしまわないよう気を付けること。
    一部のプレイヤーはカードが傷付くという理由でファローシャッフルを敬遠する場合がある。しかし、そもそもホビーである以上遊んでいるうちに多少の傷が付いてしまうのは致し方無いことである上、その傷から保護するためにスリーブを付けているのだから、「傷が付くので横入れ(ファロー)シャッフルはしないで下さい」などと言われても従う必要は無い(カジュアルな場であればトラブル回避で従ってもよいが)。
  • 山札シールドカードは何らかの能力を使わない限りシャッフルすることはできない。この2つのゾーンではカードの位置や順序がゲーム上の意味を持つためである。逆に、墓地マナゾーンカードは順番が関係ないので、対戦相手がいつでも確認できる状態ならばいくら混ぜようと自由である。
  • スリーブやカードプロテクターを二重三重に付けて使用する光景はもはや珍しくないが、あまりにも重ねる枚数が多いとデッキ全体が異常な厚さになり、非常にシャッフルしづらくなる。プレイヤーとしてはカードスリーブの摩耗をなるべく避けたいところであろうが、あまりにも度を超えるとマナー違反や嫌がらせと取られかねないので、注意が必要である。
  • 相手のシャッフルの結果事故ってしまった場合、そのシャッフルをデスカットと言うことがある。「事故って負けた」の言い換えではあるが、言い方によっては逆恨みとも取られかねないので程々にしておくこと。
    • 不正するつもりが無くても、デッキビルディングや枚数確認で整理して並べた後や、直前のゲームで各ゾーンに移動したカードを戻した後シャッフルが不十分だと無作為な並びにならない。
      1人回しでは上手く回るのに対人で相手にシャッフルしてもらうと事故る、あるいはその逆の現象がよく起きる場合、自身のシャッフルの回数や種類が不十分である可能性がある。

参考